重曹ってどんな素材か知ってますか?お菓子作りや掃除に使われる素材で、様々な効果を秘めています。
しかし重曹がどんな汚れに効果を発揮するのかや具体的にどうやって使えばいいのかわからない方もいるのではないでしょうか。
今回は魅力あふれる万能粉末『重曹』の効果や使い方を詳しく紹介していきたいと思います。
重曹の特徴とその効果
重曹とは
重曹とは炭酸水素ナトリウムのことで、弱アルカリ性の性質を持っており、主に酸性の汚れ(手垢、皮脂汚れ、焦げ付きなど)に対して強い効果を発揮します。さらに、水に溶かさず粉末のまま使用することで研磨剤のように汚れを削り落とす使い方もできます。他にも消臭効果や吸湿効果があり、多岐にわたって活躍できる素材になってます。
- 名称:重曹・炭酸水素ナトリウム・重炭酸ナトリウム・ベーキングソーダなど
- 形状:白色粉末
- 性質:弱アルカリ性
- 主な効果:汚れ落とし・消臭・除湿・研磨
- 食品としての効果:膨張剤
重曹の基本的な3つの使い方
重曹で掃除をする際の基本形状は3つ。それぞれの得意分野がありますので用途に応じた形状で使用してみてください。
- 水やお湯に溶かして使う(スプレー、浸け置き)
- 水100mlに対して重曹小さじ1杯(約5g)を溶かす。これを必要な量で作り、スプレーボトルに入れれば『重曹スプレー』の完成です。汚れに直接スプレーし、布で拭き取るだけで汚れが落とせます。
- 重曹は65℃以上のお湯に溶かすと弱アルカリ性から強アルカリ性へと変化します。汚れの度合いに応じて水かお湯かで使い分けます。※スプレーで使う場合は水またはぬるま湯でOK。
- ペースト状にして使う
- 重曹と水を2:1の割合で混ぜるとペースト状になります。これを汚れに塗り付けアルカリ性の成分で汚れを浮かせた後スポンジなどでこすります。
- 粉末のまま使う
- 汚れに直接振りかけてスポンジなどでこすります。研磨剤のような効果で汚れを削り落とします。他にも重曹粉末には使い方があるので次項で紹介します。
場所別!重曹活用術!
家庭で特に重曹が活躍する場所を具体的に紹介します。
キッチン
- キッチン全般の軽い油汚れ
- 汚れに重曹水をスプレーして布で拭き取る。
- 五徳の頑固な焦げ汚れ
- 重曹ペーストを塗り付けしばらく(10分以上)置き、焦げ汚れがふやけてるのを確認したらスポンジなどでこすり洗いする。
- 焦げが酷い場合は、大きめの鍋(ステンレス製)に五徳と五徳が浸かる量の重曹水を入れて10分程煮る。10分経ったら火を止め冷めるまで放置し、冷めたらスポンジなどでこすり洗いする。鍋やフライパンなどの焦げ付きにも使える方法です。※この方法のデメリットは五徳を洗いたいのに五徳が無いと煮れないというところです。解決策は卓上クッキングヒーターを使うか、カセットコンロを使うかですかね。
- 電子レンジの庫内
- 耐熱容器に重曹水を入れ500wまたは600wで5分程加熱し、加熱が終わったら10分から20分程蒸らす。蒸らし終わったら庫内を水拭きする。重曹のアルカリ成分と電子レンジの熱で、庫内の汚れを浮かせて落としやすくする方法です。
- 排水口のヌメリ・臭い
- 排水口に重曹100g程を満遍なく振りかけ、その上からクエン酸粉末を大さじ2杯(約30g)程振りかける。そこにぬるま湯をかけていくと発泡し始めるので発泡が終わるまで放置し、最後に多めの水で一気に流し込む。
- 茶渋・コーヒー渋
- 重曹粉末を湿らせたスポンジにつけてこすり洗いする。
- 冷蔵庫・冷凍庫の消臭
- 口が広めの容器に重曹粉末を入れて冷蔵庫や冷凍庫内に置いておく。
浴室・洗面所
- 浴槽・風呂小物の皮脂汚れ・湯垢
- 残り湯に重曹1カップ(約190g)程度を溶かし、そこに汚れを落としたい小物などを放り込み一晩浸け置く。その後汚れの落ち具合に応じてスポンジでこすり洗いするか水ですすぐ。
- 洗面台のくすみ・汚れ
- 汚れをスポンジと重曹ペーストで磨き水で洗い流す。
重曹のその他の使い方
- カーペット・布ソファの消臭
- 重曹粉末をカーペットやソファ全体に満遍なく振りかけ、30分程置いてから掃除機で吸い取る。重曹がニオイやホコリ、湿気を吸収。さらに皮脂などの酸性の汚れを中和してくれます。
- 靴箱・ゴミ箱の消臭:
- 口が広めの容器に重曹粉末を入れて靴箱やごみ箱の底に置いておく。
重曹を使う上での注意点
- アルミ製品・大理石などには使わない
- アルカリ性の影響を受けやすい素材は変色・変性する可能性があるので使用しないで下さい。またキズが付きやすい素材に使用すると重曹の粒子でキズが付く場合があるので使用は避けて下さい。
- 素手で長時間使用しない
- 重曹は優しい素材ではありますが、アルカリ性であることには違いありません。肌荒れの原因となる可能性があるのでビニールやゴム製の手袋の着用をおすすめします。
- 掃除用の重曹は掃除のみに使う
- 重曹を購入する際はパッケージの『〇〇用』の欄を確認し掃除用の重曹を料理に使うことはやめてください。料理用の重曹は食品衛生法に基づいたルールで製造されていますが、掃除用にはそれがありません。料理・掃除兼用のものも販売されています。
- 重曹の保存方法
- 重曹粉末:高温多湿を避け、密閉できる容器で保存してください。
- 重曹水:長期保存には向かないため、必要量を作成し使い切ること。
まとめ
このように重曹には『汚れ落とし』、『消臭』、『除湿』、『研磨』などたくさんの効果が期待できます。食品の補助剤にも使われる事から、使い方をしっかり理解すれば安心・安全な素材であることもわかってもらえたのではないでしょうか。
しかし、重曹にも苦手な汚れや活躍できない場面もあります。そんな時は重曹と双璧を成す(←個人の感想です)ナチュラルクリーン素材『クエン酸』との使い分けによる解決が可能です。まさにナチュラルクリーンダブルバトルです。
皆さんも安心・安全で身近な万能素材重曹でナチュラルクリーニングを始めてみませんか?



コメント