天気の良い日に洗濯物を外に干すのっていいですよね。乾いた後はお日さまの匂いがして気持ちが良いです。毎日それができたら良いのですが、室内に干さざるを得ない時もありますよね。
梅雨の時期や雨の日、花粉の舞う季節、害虫の大量発生など外に干すことでリスクのある場合は部屋の中に干されていることでしょう。しかし、部屋の中に干すことで新たな悩みに直面します。
部屋干しのニオイ問題です。洗剤を入れてしっかり洗ったのに、なぜかタオルから雑巾のような不快なニオイが…でも大丈夫!この悩み、ちゃんと解決できます!
部屋干しの際に発生するニオイの原因は衣類で繁殖した「モラクセラ菌」のせい。このモラクセラ菌を排除することで、衣類についた不快なニオイは劇的に改善されます。
そうとわかればレッツ除菌!という事で、この記事では部屋干しで発生する不快なニオイの原因とその解決策を解説していきます!

部屋干し臭の原因であるモラクセラ菌の特徴
モラクセラ菌は、ヒトの肌や生活環境のどこにでも存在する常在菌の一種です。それ自体が悪臭を放つわけではありません。
1.ニオイの原因はモラクセラ菌そのものではなく排泄物
洗濯後に残る「生乾き臭」や「雑巾臭」の原因はモラクセラ菌だとお伝えしましたが、モラクセラ菌そのものが悪臭を放っているわけではありません。ニオイの根本的な原因はモラクセラ菌が出す排泄物によるもので、洗濯物に残った水分や皮脂汚れをエサにして増殖し、その際に出す「4-メチル-3-ヘキセン酸」という物質。これが、あの独特な「生乾き臭」を放っているのです。
2.何度でも蘇る。驚異の生命力!
モラクセラ菌は紫外線に強く、外で天日干しをしても死滅しません。また、乾燥しても活動が一時停止するだけで、水分(汗や雨)を含むと再び活動を開始し臭いを発し始めます。これが乾燥したバスタオルやTシャツが水分を含むと不快なニオイを発する原因です。
3.モラクセラ菌が持つ最強のバリア「バイオフィルム」
モラクセラ菌は衣類に付着すると他の菌と集まって「バイオフィルム」というバリアを形成します。このバイオフィルムは「菌の要塞」と呼ばれるくらいめちゃくちゃ頑丈で、通常の洗濯洗剤に含まれている界面活性剤では破壊することができません。

家庭でもできるモラクセラ菌の除菌方法
最強に思えるモラクセラ菌ですが、生き物なのでちゃんと弱点はあります。モラクセラ菌を死滅させるのに有効な対策は2つ「60℃以上の熱(お湯)」と「除菌効果のある洗剤」です。いずれの対策も洗濯前につけ置きする方法
熱で死滅!60℃以上のお湯でつけ置き
モラクセラ菌は熱に弱く、60℃以上の温度でほぼ死滅します。そこで有効なのがお湯を使ったつけ置きです。
方法は簡単で、耐熱性のバケツやたらいに60℃のお湯を張り、そこにニオイの気になる衣類を10分~20分浸けた後、通常の洗濯をおこなうだけです。特別なものを買い足す必要もなく、自宅にあるもので対策できるので最も手軽に実践できる方法かと思います。
ただ、この方法にはいくつか注意するべき点があります。
- 洗濯表示が40℃限度の衣類には使えない
- お湯の温度が高過ぎると衣類が縮んだり傷む可能性がある
また、除菌したい衣類の量が多いとたくさんの量のお湯を用意しなくてはならないというデメリットがあります。やけどなどに注意してタオルなどの
除菌効果の高い「酸素系漂白剤」によるつけ置き
モラクセラ菌も菌の1種なので、除菌効果のある洗剤を使うのも有効な手段です。
除菌効果のある洗剤でとくにおすすめなのは酸素系漂白剤です。酸素系漂白剤とは過炭酸ナトリウムのことで、製品でいうと「オキシクリーン」や「ワイドハイター」があります。
方法はバケツやたらいに40℃ほどのぬるま湯を張り、酸素系漂白剤を溶かして衣類を30分~60分ほどつけ置き後、通常の洗濯をおこなうだけです。色落ちの心配も少なく、比較的安心して使える漂白剤ですし、モラクセラ菌に対してもかなり有効な方法です。
私の個人的おすすめの酸素系漂白剤3選
- オキシクリーン
- ワイドハイターPRO(粉末)
- Rinenna#2
1.オキシクリーン

説明するまでもなく酸素系漂白剤といえばこのオキシクリーンではないでしょうか?部屋干し臭に対してもしっかりと効果を発揮してくれます。衣類以外の家庭のあらゆる掃除にも使える洗剤なので、コスパはダントツでしょう!
また、日本流通品のオキシクリーンではなく、アメリカ流通品のオキシクリーンですと界面活性剤が配合されていますので、さらに効率よく汚れやニオイを落とすことができます。
ただ、つけ置きした衣類の素材のせいなのか、柔軟剤不使用だと紙のようなよくわからないニオイになる時がありました。おそらくオキシクリーン自体に柔軟剤のような良い香りがついている訳ではないので、そのせいかと思われます。
2.ワイドハイターPRO(粉末)

ワイドハイターシリーズの粉末タイプの酸素系漂白剤。オキシクリーンとは違い洗濯に特化した洗剤なので、汚れもよく落ちます。洗いあがりもスッキリとした匂いで、除菌できてる感じが匂いから伝わってきます。
とりあえず普段の洗濯にはこのワイドハイターPRO(粉末)を使って、つけ置き洗いをすれば間違いないです。
3.Rinenna#2

衣類のニオイに関しての悩みなら、今のところRinennaが最強!
私は洗える枕なるものを使っているのですが、洗濯しただけでは枕の加齢臭…ニオイが取れず、何か良いものは無いかと検索していると…「加齢臭などのニオイや汚れにフォーカスした洗剤」という文を見付けました!もう「これじゃん!」って思いましたよ。
正直、値段は高いので、まずはお試し用の小分けパックが販売されているのでそちらを使ってみるのがおすすめです。私もお試し用を買いました!
Rinennaのすごいところは、上記のオキシクリーン、ワイドハイターで洗ったときは「ニオイが取れた!」という感覚なのですが、このRinennaで洗ったときは「ニオイが無くなった!」という感覚になったとこですね。まさに無に返ったという言葉がしっくりくる結果がでました!また、蓄積臭をごっそり剥がしてくれるせいか、しばらくは嫌なニオイが発生しにくい感じがします。
ニオイの予防には「速乾」がポイント
強力な洗剤で除菌しても「乾くまでに時間がかかる」と残った菌が増殖し、イヤなニオイは復活します。 そのリミットは「5時間」と言われています。
速乾のポイントは家電を利用すること
部屋干しをするような湿度の高い雨の日や、気温の低い冬場などの状況で5時間以内に自然乾燥で乾かすのはほぼ不可能です。そこで活躍するのが、サーキュレーターや除湿機です。とくに衣類乾燥除湿機は洗濯物を乾かすことに特化しているのでおすすめです。
衣類乾燥除湿機といっても大きくわけて3つのタイプがあり、それぞれの得意な環境やメリット・デメリットが存在しますので次の表にまとめました。

- ハイブリッド式:
- 本体価格は5万円~10万円程と高めだが、除湿性能も高く一年中使える上にハイブリッド式なので電気代も控えめ。デシカント式を使ったことがある方には少しパワー不足に感じるかも知れません。
- デシカント式:
- 本体価格は1.5万円~3万円程と除湿機の中では安め。電気代はかかるが乾燥スピードはNo.1。部屋の温度も上昇しがちなので冬場は良いが夏場は部屋が高温になる。湿度の高い日は部屋が乾燥していくのが気持ちいい!
- コンプレッサー式:
- 本体価格は1万円~6万円程と幅広く、価格が上がるにつれて当然性能も上がる。電気代も安く、夏のみなら低コストで除湿できるのでおすすめだが、冬は除湿能力が落ちるのであまりおすすめはしない。主に梅雨の時期や夏場に活躍します!
おすすめ除湿機3選
除湿機も今やたくさんの種類が販売されています。除湿機能のみのものから高性能なものまで幅広くある中かから、衣類乾燥におすすめなモデルを紹介します。
Panasonic ハイブリッド式 衣類除湿乾燥機 F-YHX200B
ハイブリッド式除湿機では最強モデルです。2㎏分(Tシャツ3枚、Yシャツ2枚、パジャマ1組、下着7枚、靴下2足、タオル3枚)の洗濯物を58分(冬の時期は76分)で乾燥させるという衣類乾燥能力にはびっくりです。また、衣類乾燥にはありがたいカラッとセンサーという機能が装備されていて、このセンサーが室内の温度と湿度を1分ごとに検知し、洗濯物が乾いたら自動停止するという優れものなんです。
さらに、ナノイーXが衣類や空間を除菌するので、衣類の菌が繁殖するのを抑制しニオイの発生を防ぐことができます。まさに部屋干しするのに最適なモデルなんですよ。ただし…これだけ高性能だと本体価格は10万円越えと少々手が出しにくい感じですが、それだけの価値はあると思います。
アイリスオーヤマ サーキュレーター衣類乾燥除湿機
衣類の乾燥に必要な「風」と「除湿」を一体化させた、まさに衣類乾燥のためにつくられた製品なのではないでしょうか。
サーキュレーターの風力で除湿を効率化することによって衣類の乾燥を短時間でおこない、デシカント式のデメリットである電気代が高額になりがちな面をしっかりカバーできています。除湿機とサーキュレーターは単独で稼働することもできますので、必要に応じてサーキュレーターのみの衣類乾燥に切り替えることもできるので経済的です。本体価格も2万円弱と手が出しやすく、さすがアイリスオーヤマ!って感じです。
Panasonic エコ・ハイブリッド式 衣類除湿乾燥機 F-YEX120B-W

私が現在使用しているのはこちらのPanasonicのエコ・ハイブリッド式の製品で、ハイブリッド式よりもさらに稼働時の電気代が安いというエコモデルになっています。上記のPanasonic ハイブリッド式 衣類除湿乾燥機 F-YHX200Bよりも若干パワーは劣りますが、電気代を気にせず使用できるので金銭面でのストレスが無いのがいいです。
こちらもカラッとセンサーやナノイーXを搭載していますので、高性能除湿機が欲しい方にも満足してもらえるスペックだと思います。

本体価格は7万円弱と安くはありませんが、高性能なのと電気代がめちゃくちゃ安いのを考えたらむしろ安く感じるレベルです!
最後に
部屋干し臭の解決方法について解説していきました!もういちどおさらいすると
- 部屋干し臭の原因はモラクセラ菌である。
- モラクセラ菌のバイオフィルム通常の洗濯洗剤・洗濯方法では落とせない。
- バイオフィルムを除去するには専用洗剤でのつけ置き洗い。
- ニオイの発生を抑えるには衣類の速乾(5時間以内)が有効。
- 速乾をするには衣類乾燥除湿機などの家電を使うのが最適!
- 衣類乾燥除湿機はPanasonic エコ・ハイブリッド式 衣類除湿乾燥機 F-YEX120B-Wで決まり!(←個人の感想(
乾燥と感想を…)です)

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